私の初観劇でした!
トップさんの退団公演が初観劇とは「なんて運が良いのか!」と
ヅカのセンパイから褒めていただいた私にとっての記念公演です。
(以下、あらすじの説明はありませんがオープニングの説明はあり)
コロナでしたし、これまでよりチケット入手がしやすかったのでしょうか。
知らんけど。
席も良かった。
2階ドセン!
のぞきこめば落下(せんて)
(落ちた人いるんかな。下の人に直撃やん…コワ。とか妄想しながら着席)
キョロキョロすると素人とバレるので「私、こなれています」感を出しつつ目ん玉だけ動かす変な女ココにあり。
やはりSS席1列目とはやんごとなき人か、それ相応の運を持ってないと座れん神席だなーとか、コロナだけど割としゃべってる人多いなーとか思いながらパンフレットに全集中。
5分前。
幕に五線譜と音符登場。
いよいよと思ったらド緊張…(出るわけじゃないのに)
ファンファーレではじまった舞台。
ドカーン!ドカーン!と大砲がなり、オーケストラボックスに照明が!
タクトを振る人の後頭部が浮かび「タッタ タタッタ タ!」とリズムを口にした瞬間
泣く
「の、の、のぞみふうとだーーーーーーーー!!!」
本物がそこにいたという感動で鳥肌と涙。
そこへかっけぇナポレオンとイケメンゲーテ登場。
ベートーヴェン(望海風斗さん)が銀橋に立ちまっすぐ綿を見上げてくれて(ドセンだからね)
「あ~あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
の大発声。人間てこんなに声でますか?
響き渡るとはまさにこのこと。
驚きが勝って早々に涙引っ込む。
もうキャストの姿を追ってセリフ聞いて音楽感じて拍手して…
忙しいわ!
宝塚いっそがしい。(総合芸術っすね)
オペラ必須と言われ(センパイに)持って行ったけど見る暇どこ?
横の人はサッと見てたけど、覗いても見失うし。
スキルいるな、オペラって。
そして肝心の朝美絢さん
出てきた時あまり驚かず。
なぜなら「本物だー!」を最初にやっちゃったので、
「あ♡」って感じ。
こんな美形の医者は無理です(なにが)
途中、朝美絢が私を直視して歌うんです(ドセンだから)
ずっと直視。
ここがオペラのタイミングかと覗いた瞬間
はい、即死。
目と目が合ったまま私は硬直し、瞬きも忘れ、美しさで目が潰れるかと思いました。
朝美絢の破壊力……
この身でしかと受け止めましたよ。
この一瞬で9500円の価値ありでした。
おひねり投げたいよね。
投げ銭ボタンとか座席についてたらいいのに。
この公演の朝美さんは、ゲルハルトという役をされてますが、大人と青年を行き来しています。
声の色、間合い、話し方を見事に使いわけていて、目を閉じていても年齢の変化が分かります。
歌声は特徴のあるハスキーな声だなと思っていたのですが、生で聞くととてもハリがあり伸びやかな歌声でした。
好き。
DVDでは目のお芝居が細やかな人だなと思っていました。
テレビでもイケるなって。
実際の印象は、肩の使い方が匠だなと。
角度や動かし方なのか、後姿でも感情がよく伝わってきました。
好き。
ロールヘンが亡くなった時の喪失感しかないゲルハルトに凄く引き込まれましたね。
ドヤってる朝美絢は大好物ですが、負の感情の朝美絢も非常に良いです。
ボロボロに不幸な朝美絢を見てみたいなと思った次第。(ファントムのエリックみたいな)
作品の感想としては、ラストの腑に落ち方がハンパない!
途中、魂と魂の語り合いみたいな場面があり、キャラクターの素顔が見える感じもよかったです。
(初回がこの作品で良かったような悪かったような…あまりにも好みすぎて後々くらべちゃうことに……)
以下、キャスト別の感想になります。
【望海風斗】
上手いうまいと思っていたけど、うますぎてなんかもう…
語彙力失います。
どんな体勢でも発声ができて、走っていても声がブレないとはなんなの。
小さい声でも早口でも聞き取れる活舌は神業でしょ。
根暗で屈折したベートーヴェンを華やかなトップスターが演じるのは似つかわしくないですが、この方はこれまでも貧乏で不幸な役を堂々と主役にしてきたので全く問題なし。
望海さんは宝塚の枠を超えてしまっていますね。
【真彩希帆】
この方も生歌はヤバかった…(また語彙力なし)
舞台が暗い上に衣装も黒いので、いつからそこに?の謎の女さんが良きでした。
「耳鳴りのような声」もおみごとすぎて、ずっと頭に響いている感覚でした。
存在しない概念に感情を持たせていくのはさすが。
お芝居で1番引き込まれたのは真彩さんです。
あとね、高笑いの講師できます。
【彩風咲奈】
ナポレオンの帽子こんな似合う人います?
そしてこの方は包容力ありますよね。
トップさんより権力や地位がある役柄に説得力をもたせる存在感。
見ていて安心します。
【彩凪翔】
ゲーテ役ということで、眉間のシワがよかった(なんそれ)
この顔で論破されたら気持ちいいよね。
役によるのか、セリフの語尾に特徴がありますが今回は気にならず。
退団が惜しいですね。
凪様で好きだったのはジミーとスーパーボイジャーの朝美絢子ちゃんの極悪非道な彼氏。
眉間のシワも似合うけど、シャンドン伯爵みたいなキッラキラの王子様も難なく似合うし…
まぁ、全部好きだ。
【他キャスト】順適当
彩みちる…壬生義士伝のみつ役もですが、幼さの表現がうまい!といっても今回は死んでるモーツァルトだったので、にしては若い役作りだなとは思いましたが、その小年ちっくな雰囲気の方があのトリオのバランスが取れててよかったのかも。
奏乃 はると…クソ親父でした。ほんとクソ(言葉悪いか)でもクソだったんだよ。そのおかげでベートーヴェンがいかに最初から孤独で不幸だったかが際立つんですよね。組長最高。
夢白あや…この公演から雪組に参加。第一印象は細すぎる!!です。でも真っ赤なドレスに負けない顔面(ドレスの形は体型に合ってなかったような)と存在感があって、ちょっとしかセリフもないんですが印象に残りました。
脚本は上田久美子先生でした。
発表されたときは、トップスターがもしゃもしゃ頭のベートーヴェンを??
とびっくりしたけど、流れも最後の締め方もとても好みの作品で、浮足立ってた初観劇テンションもちゃんと集中させてくれる内容でした(偉そうに)
1回しか見れなかったのが悔しい。
生まれ変わったら劇場から徒歩圏内に住みたい。
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